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2011/11/23

江戸時代のコスプレ行列を再現する歴史絵巻

11月10日の埼玉新聞に通信使関連の記事を発見した。

埼玉県川越市でここ数年来 行われている「復活!唐人揃い-朝鮮通信使-多文化共生・国際交流パレード」 というイベントの紹介記事で、記事の内容にも少々突っ込み所があるのだが、今回は無視してイベントそのものに少し突っ込んでみたい。

そもそもこのイベント、全国に数ある通信使関連行事の中では少し毛色が変わっている。

主催者によると「唐人揃い」とは、朝鮮通信使を模倣した仮装行列のこ とであり、江戸時代に川越祭りの出し物のひとつとして行われていたそうである。

つまりこのイベントは通信使行列の再現ではなく「通信使行列を模倣した江戸時代の仮装行列を再現する」という、少々ややこしい構造を持っている。

ではなぜそんなものを復活させたのかというと…

――朝鮮通信使は文化交流や平和外交のシンボルである。故にそれを模倣した唐人揃いという出し物を多文化共生や国際交流の大切さを訴えるパレードとして復活させた――

実行委員会のサイトなどを見たところでは、大体こんなような趣旨だと思われるのだが、どこかすっきりしない言い分に感じるのは私だけだろうか。

そもそも根本的な問題として、江戸時代の唐人揃いなる出し物が、朝鮮通信使を模したものであったとする主催者側の主張が、かなり根拠薄弱なのである。

そうであったと書かれた文献などは存在しておらず、またあるサイトには、唐人揃いは朝鮮通信使ではなく、琉球使節を模した仮装行列であったと書かれているが、そちらの根拠には説得力があり、おそらくそれが真相なのではないかと思われる。

またYouTubeなどに上げられているパレードの動画を見た限りでは、多文化共生だの国際交流だのを謳っているわりには、通信使行列を筆頭にサムルノリだの朝鮮舞踊だのとコリアン系の団体が圧倒的に多く、申し訳程度に他の民族衣装を着た人々が雑じっているといった状態だ。

また「唐人揃いの再現」という趣旨の割には「国書交換式」まで行われており、これでは唐人揃いの再現ではなく朝鮮通信使の再現ではないかと突っ込みたくなる。

おそらくは、埼玉は通信使のルートから外れているため、それらに関する史跡は何もないが、それでも何か通信使関連の行事をやりたいと考えた人々が、かつて存在した唐人揃いというイベントを、朝鮮通信使の模倣だったと強弁したのではなかろうか。

在日の韓国朝鮮系の人々は、朝鮮通信使が日本に多くの価値ある文化を伝え、多大な影響を及ぼしたと信じている人が多く、かつそれを日本人に誇示したいという気持ちが強いのだ。そのせいで通信使関連イベントの開催にも非常に熱心な傾向がある。

またイベントの後援団体として、韓国文化院だの民団だの総連だのが名を連ねていることから見ると、本国の意思も大きく関与したイベントであると言えそうだ。要警戒である。


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